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寿司屋の湯呑みはなぜ大きい?意外すぎる3つの理由を紹介!

チャコ

お寿司屋さんで出てくる湯呑みは何であんなに大きいの?

「いらっしゃい!」威勢のいい挨拶とともに出される、寿司屋のごつくて大きな湯呑み茶碗。

でも、寿司屋の湯呑みはなぜあんなに大きいのでしょうか?

そういうものだと思っていたので、深く考えたことがありませんでしたが、改めて聞かれるとなぜなのかわかりません。

そこで、詳しく調べてみることにしました。

CHA10オーナー

その意外すぎる理由を紹介します

この記事の監修者

日本茶専門店「CHA10」オーナー 
中野目 則子(なかのめ のりこ)

中野目則子 プロフィール

珈琲ショップチェーン店店長 マクロビレストラン店長を経て、現在はお茶処静岡市にて、オーガニック抹茶スタンド「CHA10」(チャトウ)を経営。

中学時代からの数々のダイエット経験から、食べてキレイになるマクロビォティック食事法に出会い、マクロビレストランに就職。

メニュー開発の過程で、日本のスーパーフード「抹茶」に出会い、東京から静岡に移住。抹茶の美味しさ、日本のお茶の素晴らしさを伝えている。

目次

お寿司屋さんの湯呑みが大きい3つの理由

お寿司屋さんの湯呑みが大きいのは、江戸時代の寿司屋が今の寿司屋のような店舗型ではなく、屋台形式だったことに関係があります。

主な3つの理由は以下の通りです。

  • 店主の手間を省くため
  • 熱いお茶を冷まさないため
  • お茶で手を洗ってもらうため

店主の手間を省くため

江戸時代の寿司屋は、今のような店舗型ではなく屋台形式で、忙しい時にさっと利用できるファーストフードのようなものでした。

通常、店主が一人で注文からお茶出し、握りまでを切り盛りするので、忙しい時にはお茶のおかわりまで気を配る暇がありませんでした。

そこで、お茶が冷めないように、そしてたっぷりと入るように、分厚くで冷めづらい大きな湯呑みを使うようになったのです。

それが受け継がれて、今でも大きな湯呑みをだしている店が多いのです。

熱いお茶を冷まさないため

2番目の理由は、熱いお茶を冷まさないためです。

寿司を美味しく食べるには実は熱いお茶が不可欠です。

小さく、薄い湯呑みでは、すぐに冷めてしまうので、大きな湯呑みを使うようになったのです。

熱いお茶が必要な理由は2つあります。

前のネタの脂を熱いお茶で溶かし、次のネタを美味しく食べてもらうため

新鮮な切り身魚を使う寿司はヘルシーなようで、実はたっぷり脂がのったものが多く、また近年は特に脂がのったものが好まれています。

そのため口の中が脂っこくなります。

前に食べた魚の脂が口に残っていると、せっかくの次のお寿司の味を十分に楽しんでいただくことができません。

そこで、次のネタを食べる前に熱いお茶を飲んでいただき、口の中をさっぱりさせて、新しいネタを楽しんでいただこうということなのです。

また、お寿司やさんでは次々と違う種類の魚をいただくので、魚の持つそれぞれの美味しさを味わうためにも、口の中をリセットしてすっきりさせるため、熱いお茶が欠かせないのです。

高温でいれたお茶の苦味が寿司の味を引き立たせるため

寿司屋では高級な寿司屋でも、粉末茶や粉茶を高温でいれたお茶をだします。これは高温な湯でいれたお茶から抽出される苦味や渋み成分であるカテキンがネタの美味しさを引き立たせるためです。

高級な煎茶や玉露を低温でいれると、テアニンというお茶の旨み成分が抽出され、寿司のネタの美味しさをかえって邪魔してしまうのです。

2つの理由から、寿司屋には熱いお茶がたっぷり必要であり、必然的に寿司屋の湯呑みは、熱いお茶が冷めづらい分厚くて大きな湯呑みになったというわけです。

お茶で手を洗ってもらうため

CHA10オーナー

3番目の理由が衝撃的です

前述した通り、江戸時代の寿司屋は屋台なので通常手を洗う水がありません。

おしぼりなども出していませんでした。

そこで、寿司を食べ、ベタベタになった手をお茶で洗ってもらうため、こぶしが入るような大きな湯呑みが便利だったのです。

お茶はカテキン効果で食中毒防止にもなりますから、生魚を持った手をお茶で洗うことは、汚れだけでなく、殺菌消毒の役割も果たしてくれていたのですね。

ちなみに洗った手は店の暖簾で拭いていたので、暖簾が汚れている店は繁盛店の目安になり、ますます繁盛したそうですよ。

 

まとめ

寿司屋の湯呑みが大きな理由は「店主の手間を省くため」「熱いお茶を冷まさないため」「お茶で手を洗ってもらうため」の3つでした。

江戸時代の屋台で生まれた知恵が今の寿司屋にも受け継がれているのですね。

そして、何より、寿司を美味しく食べてもらおうとする、寿司屋の店主たちの熱き心意気を感じますね。

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